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名古屋のITインフラお守り係です。ITイベントへの参加記録などを残していきます。

Amazon Bedrock 生成 AI アプリ開発入門[AWS 深掘りガイド]の紹介

書籍「Amazon Bedrock 生成 AI アプリ開発入門」の著者のお一人、御田稔さん(みのるんさん)から見本誌をいただきました。

ありがとうございます!

いただいた本の表紙

www.sbcr.jp

簡単ですが、本書の紹介を記していきます。

第一印象など

想像していたよりも厚い!(準鈍器)

とにかく、網羅的に AWS の各サービスが取り上げられています。

なので分厚いです。

フルカラー!

網羅性に加えて「わかりやすさ」を重視しているためか、フルカラーです。

贅沢!

AWS の生成 AI 関連サービスが幅広く網羅されている

最初の項目と被りますが、網羅性が高いです。

個人的な印象では、書名に「AWS 深掘りガイド」とあるものの、網羅性のほうを優先している感じを受けました。

あと、生成 AI には直接関係ないけれど必ず使うことになる IAM ユーザーの作り方だったり、連携して使うことになる CloudWatch Logs などの周辺サービスの紹介も含まれています。

どのような方におすすめ?

2024 年春時点の AWS の生成 AI 関連サービスにはどんなものがあるかを知りたい方

最初に繰り返したとおり網羅性が高いです。

なので、Amazon Bedrock で使えるサードパーティーの生成 AI モデルを含め、本書を読めば一通り把握できると思います。

(進化が激しい分野ゆえ、本書の発売以降にいろいろなサービスがリリースされるとは思いますが)

AWS の生成 AI 関連サービスをどのように利用・活用できるか知りたい方

開発方法からハンズオンの解説、および著者の皆さんの所属先での活用事例の紹介などが取り上げられています。

本格的なプログラミングとは別にローコードツールを使った開発も取り上げられています。

本書が向かない方

AWS の生成 AI 関連サービスのことはすでにある程度把握していて、個々のサービスについて詳細を深掘りしたい方

前述のとおり、書名に「AWS 深掘りガイド」とあるものの「個々のサービスの深掘り」という趣旨ではなさそうな印象を受けます。

そのため、例えば RAG の回答品質を上げる工夫の中で、

  • チャンク分割でオーバーラップを利用する際にどのようにコード化するのか?
  • どのような(一次)検索結果に対してどのような手法を使ってリランクするか?

などの解説はありませんし、

  • ベクトル DB の具体的な設定方法・チューニング方法(インデックス作成など)

の解説もありません。

その代わり、何かに取り組もうとするときの「とっかかり」になりそうなキーワードだったり考え方のエッセンスは豊富に散りばめられています。

SageMaker や EC2 の GPU インスタンスでバリバリに生成 AI モデルの学習・推論を進めたい方

おそらく本書がターゲットとする読者層からは外れていると思います。

(SageMaker 以外のサービスと連携したいとか、生成 AI 関連サービスを一通り知りたい、という方なら向くかも)

まとめ

AWS の生成 AI 関連サービスを知るとっかかりの一冊」としておすすめです。

「一家に一冊」「会社に数冊」置いて活用したい方や「準鈍器」を実感したい方は物理本、肌身離さず持ち歩きたい方は電子版をおすすめします。