といっても、我々おっさん達の時代とは違って、今は入学者の半数がAO入試や推薦入試の合格者のようなので、タイトルの表現は間違っているかもしれません。
私は、四半世紀前の大学志願者数がピークの頃に受験生だったのですが、当時はAO入試といってもSFCなどごく一部が実施し始めたばかりでしたし、今「Fランク」と揶揄されているような大学のうち、当時から存在した学校の多くは、ボーダー偏差値が45~50程度ありました(試験で落ちる受験生が、半数近くとは言いませんがそれなりにいました)。
そんな状況だったので、通っていた高校(以前のエントリに書いたとおりの底辺校、推定偏差値は当時の進路指導の先生によると30ちょっと)で進路指導の先生に、
・四年制大学への進学希望
・一般入試で行きたい
と伝えたところ、
・うちから一般入試で四年制大学に進学できる可能性はほぼゼロ
・1校だけ指定校推薦枠があるから、そこに出願しなさい
ということで、小一時間説教を食らったことを覚えています。
ただ、その(推薦枠がある)大学が実家から通える範囲になく、行きたい学校でもなかったのと、自己分析で
・「落とす」タイプの筆記試験にはそこそこ強い
・逆に、面接試験(特に「落とす」タイプ)にはかなり弱い
ことが分かっていたので、その場は何とか食い下がりました。
その後、頑張って模試でそれなりの結果を出したところ、それ以降何も口出しされず、一般入試で自由に受けさせてもらえました。
そして、3校受けて3校とも合格しました(うち1校は給費奨学生希望で受験し、筆記は通ったものの面接で落ちて、一般合格扱いになりました…まさに自己分析通り)。
因みに、進路指導の先生に勧められた大学は、今から数年前に閉校してしまいました。建物も取り壊されて、今はありません。
また、私以外にももう1人、同級生が四年制大学に一般入試で合格しているので、「可能性はほぼゼロ」どころではなかったです(四年制大学受験者自体1桁の人数しかいなかったので、20%を超えたことになりますね)。
結果として、私自身は「偏差値30ちょっとの高校からボーダー偏差値60弱の四年制大学に一般入試で合格」しましたし、そのような例は他にも少なからずあると思うのですが、だからと言って、今の受験生に「頑張れば何とかなる。諦めるな」とは、とても言えません(1つ前のエントリに書いた通りですね)。
やっぱり「向き不向き」があります。向いていない人に「頑張れば何とかなる」などと無責任なことは言えません。
だからといって「諦めろ」という気もないので、これから受ける人たちには精一杯頑張ってほしいと思います。
※「これから受ける人たち」は、ここから下は読まないほうがいいかもしれません。ブラウザバックしてください。
時期的に、「AO入試や一般入試で失敗して、不本意な進学を決めざるをえなかった」という受験生のブログを見かけるようになりましたが、もしそうなってしまったとしても…進学後、在学中に、将来進みたい世界の人たちとのつながりを持てる場に積極的に出て行くことをお勧めしたいです(全ての世界にそれがあるわけではないのですが)。
特にITの世界では、頻繁にイベントや勉強会が開催されています。
そういうイベントや勉強会などで、「すごい人」でなくていいから、その世界の人たちとの繋がりをもっておくことで、「大学のブランド」がないハンデを少しでも埋めておく、ということです。
そのときに、無理に背伸びをして「できる人」を演出する必要は全くないです。
というか、必ずしも名前や顔を売り込んで就職口を確保することが目的ではなく、興味のある世界の人の「生の声」が伝わってくる状況を作っておき、その世界の動向を直接知ることができる環境にいることが重要です。
「なんか違うな」と思ったら、別の世界に移ることを考えればいいと思います。
それを就職活動を始めた後にやっていたら、手遅れかもしれません。
もっとも、そのような状況を利用して、学生を食い物にするようなブラック企業やブラック経営者もイベントや勉強会に紛れ込んでいる可能性がありますので、「繋がり」は1本だけでなく複数、それも、分野に少し幅を持たせる形で持っておいたほうが良いでしょう(ブラックが参加している会そのものがブラックの集まり、ということもありますし…それに気付いた場合は、躊躇せず逃げましょう)。「緩やかな紐帯」でいいと思います。
焦る必要はないです。
進学後、学校に慣れてから、考えてみてください。