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名古屋のITインフラ屋さんです。ITイベントへの参加記録などを残していきます。

GitHub買収報道とStack Overflow Developer Survey 2018とその他もろもろ

…しばらく何も書いてなかった。

ここ1週間、MicrosoftGitHub買収や「.jsonという奇妙/気味の悪い拡張子の」とか色々話題になりましたが。

その中で気になったのが、GitHub買収報道での「設計図共有サイト」という表現と「Stack Overflow Developer Survey 2018」の「愛されている〇〇/嫌われている〇〇」のハナシです。

日経が、報道記事の初稿で「設計図共有サイト」と表現したことについてITエンジニアの間から賛否両論ありましたが、個人的な感想は、以下の通りです。

  • 対象読者(=ITエンジニアではなく、ITに関連する仕事もしていなければ趣味でも関係がない一般人)が正確に理解できる表現ではない
  • かといって、他の言葉で表現すればよかったかというとそうでもない
  • ソースコード共有サイト」はもちろんのこと「プログラムコード共有サイト」とかでは伝わらないし、「情報共有サイト」と暈すのも逃げ
  • 日経としては「そのものずばり」でないことを理解した上で、最大限こだわって、一番近いものをイメージできる言葉を選んだ結果が「設計図共有サイト」なのだと思う

もう1つ、「Stack Overflow Developer Survey 2018」について、TwitterのTLに「愛されている〇〇/嫌われている〇〇」(私が最初に見た「〇〇」は「データベース」でした)が流れてきた件。

insights.stackoverflow.com

これ、原文をちゃんと読むと、「Loved」のほうが

% of developers who are developing with the language or technology and have expressed interest in continuing to develop with it

で、「Dreaded」のほうが

% of developers who are developing with the language or technology but have not expressed interest in continuing to do so

なんですね(後者の数値は「100-Loved(%)」となっています。「どちらでもない」はナシです。優柔不断な日本人には辛い)。

「have expressed interest in continuing to develop with it」が「Loved」と表現されるのもちょっと疑問を感じるとはいえ「まだわかる」のですが、「have not expressed interest in continuing to do so」が「Dreaded」って、どういう意味でしょう?そもそも日本人にこの文脈で「Dreaded」と言われてもピンときませんが、少なくとも日本語で「嫌われている」と訳すのはちょっと飛躍しすぎのような気がします(気持ちは分からなくもないけれど)。

「.jsonという奇妙/気味の悪い…」のほうは明らかな誤訳で後から訂正が入りましたが、こちらは

  • 原文を読まないと元々何を意図した記事かわかりづらい/勘違いする
  • 原文を読んでも、ことばの背景や文化を共有していない日本人には、細かい表現の意図までは正確に把握しづらい

という感じです。

結論。

  • 流れてくるニュースを「つまみ食い」してわかった気になるのは危険(特に忙しい人/現場に疎い偉いマンの皆さん)
  • 文化やコンテキストを共有していない物事は、どんなに分かりやすく表現されても、完全に正しくは理解できない(のが当たり前)
  • 「わかりやすい」もの/こと/(説明をしてくれる)人を過度にありがたがったり信用しすぎたりしてはいけない【注】
  • 自分が人に物事を伝えるときに、正確性を犠牲にして受け入れやすい表現に置き換えるときは、「正確じゃないので、あくまでもニュアンスがわかる、という程度に受け取ってね」と断ったうえで伝えるようにしよう

以上です。

【注】「文化やコンテキストを共有している人に対する説明がわかりやすい」「少しだけ共有が不足している相手にそれを補って説明することができる」というのは賞賛されて良いことだと思いますので除きます。