予告通り行ってきました。
2017.techfesta.jp #jtf2017
なお、いつも通りの分量で感想等を書き始めると、いつ終わるかわからないので(明日以降、時間がない…)、今回は手短にいきます。
A00:「ITエンジニアリングの本質」を考える(中井 悦司さん)
スライドはこちらです。
おなじみ、最近GoogleにJoinしてGCP絡みの仕事をされている中井さんです。
基調講演…のはずが、Googleのネットワークの技術的な話になってました(笑)。
DC内のネットワークのJupiter Network(決してJuniper Networkではない)と、「内製化」を始めてからの(Jupiterを含むそれまでの)5世代のネットワークの話でしたが、
・第1世代⇒失敗、日の目を見ず
・第2世代⇒サービスインするも少し問題が…
という流れの中でもあきらめず、また、第1世代で失敗した「バックプレーンなし」を第5世代ではしっかり成功させている点が印象的でした。
「基調講演には間に合わなくてもいいか」「でも、今年は中井さんだから、できたら最初から聞きたいな」ということで、悩んだ末に(3回目の参加にして初めて)10時前に参戦しましたが、そのチョイスは正解でした。
行く途中、車両点検で電車が遅れていたり、ジャニヲタ3人組が大声で騒いでいたり、新幹線の社内で子供が走り回っていたり(新幹線は連結部分が短くてデッキで走っても危険は少ないけど)、色々ありましたが…間に合ってよかった。
B10: Web サービスの信頼性を守るための取り組み(吉川 竜太さん)
スライドはこちらです。
Web サービスの信頼性を守るための取り組み / jtf-2017-site-reliability-engineering // Speaker Deck
CookPadのSREグループメンバー、吉川さんの話です。
実は、C10やF10との間で選択を迷ったのですが、「JTFでは迷ったら若い人の話を聞け」という個人的なポリシーに従ってこちらを選びました。
SREのミッションは「Toilを減らし、スケーラビリティを上げること」(GoogleのSRE本に書かれていることそのまま)だけど、「SREは文化」なので「Googleの(形だけの)マネばかりではいけない」、「CookPadでもまだやることだらけ」という話が印象的でした。
また、先の中井さんのGoogle同様、「社員同士がお互いを優秀であると認めてリスペクトしているので、DevとOpsやSREとの軋轢は少ない」とのことでした。
C20: 若手エンジニアの私がMBA(経営学修士)を取りに行った話(高村 成道さん)
スライドはこちらです。
若手エンジニアの私がMBA(経営学修士)を取りに行った話 / jtf2017-the-story-i-got-mba // Speaker Deck
「バイト時代からそれなりにスキルも身に着けて自信を持って正社員になって仕事をしていたらことごとく空回りして、上司や人事と相談した結果、勧められた経営大学院に行った」「当初は理論を勉強し知識を得る目的で行ったが、結果として自己変革の機会になり、仕事もうまく回り始めてマネージャーになれた」という話です(ざっくりしすぎですが)。
エネルギッシュで最高でした。
「自分から動く人にはたくさんトラブルも降ってくるが、それを自力で(他力も借りつつ)解決していくと力も付くしいいことあるよ」ということでしょうか。
F30: 急成長するサービスを支える DevOps 戦略と組織変革へのアプローチ(吉田 慶章さん)
スライドはこちらです。
急成長するサービスを支える DevOps 戦略と組織変革へのアプローチ / Approaches of DevOps and Organization // Speaker Deck
この時間帯もA30・D30と迷いましたが、ポリシーに従ってこちらを選択。
熱量と行動力があふれる発表でした。
どうでもいいですが、アイスブレイクで「仏像のような顔で話を聞かれるとツラい」と言われていましたが…仏像って、ちゃんと見ると表情が豊かで、細部に気が付くエンジニアならハマるかもしれませんよ(本当にどうでもいいことですが)。
「非エンジニアの社長に開発の実情・大変さを理解してもらうために、(わかりやすくかみ砕いた言葉で説明するのではなく)技術勉強会に必ず参加してもらった」「プログラミング入門書のコードを写経してもらった」という話が最高でした。
また、「持っていない権限は交渉で奪取する!」との話も(組織的脆弱性を突く?)。
吉川さんのSREの話とこの話は、本当は非エンジニアの経営者、マネージャーにこそ聞いてほしい内容です。
E40: ネットワークの検証やレビューにはもう正直疲弊したので全部プログラムで自動化できるようにしてしまえばいいと思った(萩原 学さん)
スライドはこちらです。
https://speakerdeck.com/corestate55/jtf2017
「ネットワークの機能要件のテストにOpenFlow(SDN)を活用しよう」という話でした。
やはり、インフラでも「ソフトウェアで…」という世界がすぐそこに迫っている印象です。
本題と関係ないですが、このセッションやほかのセッションで「ネットワーク寄りの人」「サーバ寄りの人」「アプリケーション寄りの人」と挙手を求められましたが…「どれか1つ」を選べない私は最後まで困惑してました。
E50: CDNのトレンド2017:セキュリティCDNとマルチCDN(佐藤 太一さん)
同僚に1字違いの人がいるので受講を決めた…というのは冗談で、CDNを気にすべき時代が来たので選択しました。
佐藤さんの勤務先が運営するサービスの話はほぼなくて、他社サービスの話が中心でした。
「LINEヤバい」が印象的でした。
また、「AutoScaleと比較される」という話も新鮮?でした。確かに、エンジニアなら何の疑いもなく区別して考えることでも、非エンジニアには区別がわからないことがたくさんありますからね。
A60: 日本のエンジニアが今取り組むべきこと(榊原 彰さん)
最後まで話の展開が読みづらかったのですが、「ITエンジニアは少しでも時間を割いて社会に存在する問題の解決に、ITを使って取り組もう」というお話でした。
社会的弱者の支援…というと、大昔、私が就職する前(というかまだ高校生だった頃)、パソコン通信(!)で知り合った養護学校の先生に協力する形で、手が不自由で字を書くことができない子供のために、ちょっとしたコードを書いたな…ということを思い出しました。
そういえば最近、そういったことをしてない…。
ここのところ、勤務先で起きている問題で「この職場にいるのもそろそろ終わりかな…」というモードに傾きつつあったのですが(私が何かする度に組織の雰囲気と乖離していく…まあ、自分が浮いていたのは昔からのことですが)、いい気分転換になりました。
行く前は、かえって転職活動を加速するようなことにもなりかねない気もしていましたが、若い人たちのモチベーションの高さに影響されて、おじさんももうちょっと頑張ってみようかな、という気になってきました。