構築中。

名古屋のITインフラお守り係です。ITイベントへの参加記録などを残していきます。

第 53 回 PostgreSQL アンカンファレンス@オンライン 20 分枠発表参加(6/24)

10 分枠→ 20 分枠へ移動して 2 ネタ用意しての発表参加でした。

pgunconf.connpass.com

枠移動で申し込み順が 20 分枠の最後になった関係で、最終枠(22:05-)が割り当てられました(なお当日は朝 4:00 から少し仕事をする必要があり、朝 3:30 過ぎに起きていました)。

…結局(予想どおり?)前のほうから延長に延長を重ねてどんどん遅れていき、自分のパートは 22:30 開始となりました。

発表それぞれ

資料非公開でタイトルを覚えていないものもあるのでざっと振り返っていきます。

トップバッターは一時帰国中の AWS 澤田さんでした。「ベンチマークは難しい」ということで、

  • PostgreSQL 16 と 17 でシチュエーション別の Vacuum 所要時間の比較をしたときに原因がよくわからない性能改善が見つかった
  • 調べてみたところ16 では WAL に関連する Vacuum 処理と Vacuum 用のリングバッファの容量不足が関係していた(17 でバッファサイズを増やしていた)
  • それにしても他のケースで同じような性能差が出ないのはおかしい、と思ってさらに調べたところ、差が出なかったケースではリングバッファを使う必要がなかった

というケースの話をされていました。


続いての近藤(たいき)さんはご自身の近況報告でした。

  • 祝入籍!
  • ところが急遽家を退去しないといけなくなった
  • 新居の部屋の広さの関係で 7 色に光る PC を持って行けず、開発環境がなくなってしまった
  • 会社の人が代わりに(?)pgmaster2 に全文検索機能をコントリビュートしてくれた

怒涛の数ヶ月間(?)の話でした。


続いて加藤さんから Visibility に関するフラグと可視性判定の話がありました。

speakerdeck.com

(資料があるので概要は省略)


その次はこばさんから pg_duckdb と DuckLake の話がありました。

zenn.dev

(スライドではなく Zenn 記事を参照しながらの説明でした)


白石さんからはトランザクション分離レベルの話がありました。

かつては pgbench がエラーで止まって同じような性能比較ができなかった話については、ちょうど先日の JPUG 総会併設セミナーの中でも触れられていましたね。

話が理解できたわけではないのですが。


Honda さんからは Rails での PostgreSQL 18 対応における仕様変更(cancel request key 長変更)の取り扱いについての話がありました。

speakerdeck.com

本体(PostgreSQL 18)のほうで変更が revert されてしまうと、せっかくおこなった変更を取り消さないといけないので。


そしてわたしからは、前日の JAWS-UG AI/ML 支部で話した GraphRAG 向けのインデックスと pgvectorscale のアップデート情報について話しました。

www.docswell.com

pgvectorscale そのものよりも開発元の Timescale 社の TigerData へのリブランディングの話のほうが反応が大きかったです(資料には書かなかったのですが)。

まあひととおり必要な機能が 0.8.0 で揃った、とも言えるのですが。

そんな状況なので pgvector の改良版である pgvectorscale は全然話題にならないですね。

(DiskANN の本家 Microsoftpg_diskann も話題になっているようには見えず…)