オライリー本ですが、翻訳本ではなくて日本人が書いた日本語がオリジナルの本です。
たまたま著者さんのブログの記事を見かけたことでこの本のことを知り、「いくら探しても見つからないな…」と思っていたら発売日を勘違いしていただけ(まだ発売日前だった)…というオチで、今週、無事に入手することができました。
私が社会に出た頃に、ようやくHTTPのバージョンは1.0になり…ということで、当時を思い出すと「インターネット=メール&ニュースグループ(USENET)」だったなぁ…という感じなのですが、この本でも最初のほうでHTTPと電子メール、ニュースグループの関係が取り上げられています。
HTTP/0.9からHTTP/2、HTML5までの流れと、各バージョンでできるようになったことやユースケースが歴史とともに触れられており、私のようなおじさんにとっては、
「ああ、懐かしい」
「ここは雑にしか理解せずに流してたな」
「これは知らなかった」
というように「復習」と「不足知識の穴埋め」ができますし、若い人にもHTTP/2やHTML5に至るまでの技術の積み重ねがこの1冊である程度理解できるので、結構オススメできます。
全般的に「そこそこ詳しいけど細かすぎない・長すぎない、絶妙な記述量」という印象なので、読み切るのに挫折せずにすみそうです。
余談ですが…たまに700ページ超の技術書がありますが、その手の本で私が読み切ることができたのはこれ↓ぐらいです。初版は薄かったのに、第3版では850ページ超え…。
また、HTTP/0.9からHTTP/2までの歴史とは別に、独立した章(10章)でセキュリティについて触れています。最近CORSを扱う案件があったので、もう少し早く発売されていれば…。
あと、RESTful APIについても11章で軽く触れられています。
それから、「実践的になにかを試す」ためのツールとして、前半部分でCurl、全体を通じてGo言語が用いられています。
HTTPを扱う上では、このあたりは必須またはそれに近い存在になってきたな(というか、Curlは昔からそうだけど)、という感じです。