構築中。

名古屋のITインフラお守り係です。ITイベントへの参加記録などを残していきます。

情報処理技術者試験、お疲れさまでした

本日は情報処理技術者試験の平成28年度秋期試験日でした。

受験された皆さん、お疲れさまでした。

今回、私は受験しませんでしたが、会社の後輩の1人が、最後の情報セキュリティスペシャリスト試験を受けたはず、です(熱を出して寝込んでいなければ)。

もう1人、基本情報処理技術者を受ける予定だった人がいますが、出願を忘れて今回はパス、だそうです。彼は来月、日商簿記3級も受けるはずだったのですが…ちゃんと出願したのでしょうか。

 

これを書いている時点で、まだ問題が公表されていないので見ていませんが、公表されたら見てみる予定です。

IPAのサイトに問題と午前の解答例が公表されましたので、応用情報技術者情報セキュリティスペシャリスト(セスペ)、ネットワークスペシャリスト(ネスペ)、情報セキュリティマネジメント(セマネ)の午後問題について、ちょっと見てみました。

 

応用情報は、問4(災害復旧対策)と問11(ID管理の監査)も、セスペの範囲に含まれそうな(セスペを易しくしたような)問題でした。前回の問11(システム監査分野)も同様でしたが、セキュリティ重視の方向性は強化されてきているようです。

 

セスペの午後Ⅰでは、通常問1がプログラミング分野の問題でしたが、今回は問1で組み込みセキュリティが出題され、問2がプログラミング分野の問題でした。

「組み込み」「IoT」というと新しそうですが、IPsecのトンネルモード、動的IP環境でのアグレッシブモードなど、問われている内容自体は従来とあまり変わりません。

SSHのホスト鍵が同一モデルですべて同じ」なんていうのは、ちゃんとした実装の機器であればそれほど多くはないかもしれませんが(もっとも、初期設定時やSSH初期化時に鍵が生成されるとしても、疑似乱数などの「偏り」「推測可能性」まできちんと配慮されているかどうかは別かも…)、SSHではなくSSLTLS)に置き換えれば、「ビルトインオレオレ鍵」では(たとえそれがセキュリティ機器であっても)よくある話ですし、Heartbleed脆弱性などで実際に問題になりましたね(鍵の危険性についてはあまり騒がれませんでしたが…)。

 

同じくセスペの午後Ⅱについては、そこそこありがちな(過去の出題が組み合わされた)内容だったと思います。

 

ネスペについては…タブレット端末とそれに合わせたL2TPでのVPN接続は今時な感じはするものの、やはり問われている内容はほとんど従来通りでした。平成26年度秋期試験を受けているので、メールサーバやIP-PBXなど、デジャヴ感満載です。セキュリティ色は少し薄まった感があります。

 

セマネは、さらっと見ただけですが、取り上げられている題材が、初回試験と比べて実務に即していて(=いわゆる「あるある話」)良くなっていると感じました。マークシートによる選択式ですし、受験者層に大きく左右されるので、実際にどうなるかはわかりませんが、初回試験より合格率が下がりそうな気がします。

 

情報処理技術者試験(論文以外)の勉強法

まだ次の試験のことを考えるには時期が早いかもしれませんが…。

試験に受かるには、(すでに十分な実力がある場合は別として)まず「どのような試験かを知る」ことが重要です(受験を決める前に試験形式を知らないとか、出願を忘れて期限を過ぎてしまうのは論外)。

そのためには、こちらに書いたことと重なりますが、「過去問を解いていく」ことが基本、だと思います。

幸い、情報処理技術者試験IPAのサイトに過去問が掲載されているので、データベーススペシャリスト試験のように「解答用紙が重要」なものを除けば、書籍を購入したり講座・研修に申し込む前に、試しに解いてみることができます。

1~2回分の過去問を解いてみて、正解が全く浮かばない、正答例をみてもピンとこない設問が多いのであれば、その試験を受験するだけの実力がまだない、ということなので、もう少し簡単な試験からチャレンジしたほうがいいかもしれません。

それでも受けたい(受けなければならない)、というときには、リファレンス的に使える参考書が役に立つでしょう。対象試験の参考書で理解が不十分であれば、1つ下のレベルの試験用(例えば、高度試験を受けるのであれば、応用情報)の参考書を併用したほうが良いです。過去問も同様に、1つ下のレベルの該当分野(セキュリティ、ネットワーク、データベースなど)のものから解いていくといいでしょう。

ただ、参考書を何冊も買ってしまうと、結局時間が足りなくなる可能性が高いので注意しましょう。

それでもダメなら、専門学校の研修コースを…となりがちですが、残念ながら、私の周りではそれで成功している人は思ったほど多くありません。

理由は、専門学校の教え方が悪いわけではなくて、身の周りでこの選択をした人たちが「学校以外で勉強できない」タイプであり、結局、自主勉強での復習をせず、勉強不足で試験に臨んだから、だと思います。

学校に通うのなら、お金を払って満足してはダメです。学校外でもしっかり復習しましょう。