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本の紹介/ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書

数週間前に購入して読み始めたのですが、ここのところトラブル続きで読了が遅くなってしまいました。

ダメな統計学 - 株式会社 勁草書房

 

内容については、訳者の方のサイトの記事を読んだほうが分かりやすいので、そちらをご覧ください。

id.fnshr.info

 

私自身は、訳者の方が記された対象読者層からは外れる「素人」です。

ただ、統計について勘違いしていたところ(「統計的有意性」の意味も含め)に気づくことができたり、STAP細胞問題のときに語られた「再現できない実験などはいくらでもある」という言葉の意味が(多少なりとも)分かったり等、結構収穫がありました。

もちろん、素人向けに「統計のウソ」を説明するような本でも良いのですが、ちょっとレベルが高そうな本を読むのも無駄ではないことがわかりました(たとえ書かれていることが半分理解できなかったとしても)。

 

「調査の結果○○であることが分かった」という報道で、調査の概要が示されることがありますが、それを読むだけで「これは怪しそう」というのがわかりそうです(記者のミスの可能性もあると思いますが)。

 

ただ、やはり「翻訳本」にありがちな問題…特に比喩の部分で多い「言い回しの分かりにくさ」で言いたいことがうまく伝わってこなかった部分があります。

例えば、第12章の冒頭あたりに、

…公刊された研究のささいな点をとらえて、誤りをたくさん載せたリストを作ることは、誰にだってできる。こうしたことは問題となるのだろうか。 

 という文章がありますが、この「問題(となる)」が、

・良くないこと(だ)

・取り上げるべき(意味のある)こと(だ)

・重要な論点(だ)

のどれに近い趣旨なのかが、さらっと読んだだけではわかりづらく、前後の文を何度か読んでやっと理解できる…というような箇所が結構多くありました。

そのため、書かれている内容について正しい意味で理解できているか、ちょっと不安はあります。

 

原著の雰囲気を壊さずに意図を正しく伝えるのって、大変ですね。

この本のように、対象とする物事を否定的に捉える趣旨の場合、原文に皮肉めいた比喩が多くなりがちなはずなので、特に大変だと思います。