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名古屋のITインフラお守り係です。ITイベントへの参加記録などを残していきます。

参考書・問題集選び

だんだんブログの趣旨から外れていきつつありますが、先のエントリ情報処理技術者試験の書籍について触れたので、参考書・問題集選びについて触れておきたいと思います。

なお、私が受験・合格した区分は、現行制度の範囲で

情報セキュリティスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験

・情報セキュリティマネジメント試験

の4つですが、情報セキュリティマネジメント試験については受験当時と出版状況が変化しているので、主に上3つの高度試験について対象とします。

参考書か、それとも問題集か?

両方買ってしまえばいい、といえばその通りですが、たくさん買っても読み切らないまま試験当日を迎えてしまう、ということもよくあります。

結論から言うと、「問題集を買ったほうがいい」です(但し、データベーススペシャリストはこの限りではありません。理由は後述)。

A4版の問題集が2社ほどから出版されていますので、主に午後試験の解答・解説を読んで、理解しやすいと思うほうを買えば良いでしょう。

理由は、

・午前試験は「理解するより反復練習が基本」(=過去問が、選択肢を含めそのまま使い回されることも多い)だから

・午後試験は「試験問題そのものが勉強になる内容」だから(受験のため、知識を得るための両方の意味で)

です。

但し、解答・解説を読んでみても今一つ理解できない、というのであれば、問題集ではなく参考書(主にB5版)を選んだほうがよいかもしれません。参考書にも、過去数年分の問題・解答用紙と解答例、解説がCD-ROMやダウンロードの形で付属しているものが多いです。そのような参考書を買った場合、A4版の問題集は無駄になってしまう可能性がありますので、注意しましょう(両方買って、問題を解いた後に解答例と解説を見比べてみるのもいいかもしれませんが)。

判断がつかない場合は、一度、IPAのWebサイトから直近の過去問題と解答例をダウンロードして、実際に解いてみると良いでしょう。

解答例に忠実かつ多少厳しく採点してみて、

・午前Ⅰ問題で70点以上(午前Ⅰから受験する場合)

・午前Ⅱ問題で60点以上

・午後Ⅰ・Ⅱ問題でともに50点以上

取れるようなら、A4の問題集だけで十分です。

・午前Ⅰ問題で60点未満(午前Ⅰから受験する場合)

なら、高度共通の午前問題集を買って、反復練習するのが良いでしょう。

・午前Ⅱ問題で50点前後

なら、同様に、高度共通の午前問題集。

午前Ⅱ問題で40点未満

なら、試験区分に合わせた午前問題集が良いと思います(今から始めるには遅いかもしれませんが…)。

・午後Ⅰ・Ⅱ問題で、いずれか一方でも40点未満

なら、参考書(読んでみて理解できそうなもの)を選んだほうが良いでしょう。

午前・午後とも、その中間の点数あたりであれば、問題集をベースに、参考書をリファレンス的に使うのが良いと思います。

データベーススペシャリスト試験の場合の注意点

秋試験ではありませんが、先に触れたとおり、データベーススペシャリスト試験については、事情が異なります。

それは、

データベーススペシャリスト試験の勉強では「解答用紙が非常に重要」

だからです。

雑な解答用紙では、ER図を描こうにも、設問に従った形ではまともに描くことができません。試験では「図をまっさらな状態から描く」のではなく、「すでに用意されている図に描き加える」形で解答しなければならないのです(ネスぺなどでも同様の問題が出題されることがありますが、ごく一部です)。

残念ながら、書籍本体、添付CD-ROM、ダウンロードのすべてにおいて、100%満足できる解答用紙が添付されている問題集・参考書は、私の知る限りでは1つもありませんでした。

100%ではありませんが、この参考書だけは、ある程度まともに解答可能なレベルの解答用紙をダウンロードすることができます(もうすぐ2017年版が出る…かな?出ていました)。

www.shoeisha.co.jp

なお、この参考書の場合、対象が午後問題のみですので、別途午前用の問題集を用意する必要があります。そのかわり、午後問題の解説はかなり詳しいです。

紙の書籍か、電子書籍か?

最近は、特に参考書が電子書籍として出版されることが多くなっています。

紙か電子か、迷うところですが、それぞれメリット・デメリットがあります。

紙の書籍のメリット

・文字等を書き込むことができる

・目的のページをすぐに開きやすい

紙の書籍のデメリット

・重いので持ち歩きにくい

・厚いものが多いので、ページを開いた状態でノートに筆記する(問題を解く)のに苦労する

電子書籍のメリット

・(端末にもよるが)軽い

・ページを開いた状態で保持しやすい(但し自動電源OFFに注意)

電子書籍のデメリット

・文字等を書き込めない/書き込みづらい

・問題ページと解答ページが分かれている場合などに、ページ間の行き来がしづらい

書籍である以上、後から正誤表が出ることは避けられないのですが、直接書き込めない(書き込みづらい)電子書籍の場合、出版元(発売元)がデータをアップデートしてくれないと(通常、出版後最初の試験までにアップデートされることはあまりない)、非常に困ります。

紙の書籍・電子書籍のいずれを使う場合でも、問題を解く際は、IPAのWebサイトの過去問題をダウンロード・印刷して使うのが良いでしょう。

解答する際、問題用紙に線を引いたり、丸を付けたり、文字を書き込むことは必須ですので、電子データのまま使うのはかなり厳しいです。

一部の出版社の書籍の場合、紙の書籍を買うと電子データをダウンロードすることができるようになっていますので、その場合は使い分けることが可能です。

その他

ネットワークスペシャリスト試験については、問題集以外に、このような書籍も参考になりそうです。

ec.nikkeibp.co.jp

ネットワークスペシャリスト試験の場合、年に1回しか実施されないこともあり、情報セキュリティスペシャリスト試験と比べても、最新の技術・事例等が出題されることは少ないです。

そのため、受験勉強には、最新情報に関する書籍は特に必要はないと思います。